通常、新築マンションは建物が完成する前に販売が開始されます.
そのため、購入希望者はモデルルームを見て購入するかどうかを判断しなければなりません.
これは現物を見て購入できる中古マンションにはない、新築マンションならではの難しさと言えるでしょう.
そこで今回はマンション購入前に必ず確認すること【モデルルーム編】をご紹介します.
モデルルームの見学に行く前にぜひご一読ください.
この記事は私自身の「マンション設計者としての視点」と「マンション購入者としての視点」に基づいて書いています.
記事を書く理由は「マンション購入後に後悔して欲しくない」「より良い暮らしをして欲しい」という思いからです.
「マンションを購入して、ちょっといい暮らしがしたい」と思っている人に読んでいただけると嬉しいです.
モデルルーム見学時の注意点
まずはじめにモデルルームを見学する際の注意点を頭に入れておきましょう.
限りなく本物に近いが本物ではない
モデルルームは限りなく本物の建物に近い作りとなっていますが、販売上の都合や、物理的な理由からどうしても本物とは異なる部分が出てきます.
具体例としては以下のようなものがあります.
・柱のサイズや天井の高さは階数や間取りによって異なることが多い
・オプション盛り盛りで作られているので、実際に購入する部屋とは異なる仕様となる
・周辺環境は再現できないので、日の当たり方などは異なる など
その為、モデルルームから得られる情報の全てを鵜呑みにしないことが大事です.
購入検討する部屋がモデルルームになっている可能性はかなり低い
通常、1つのマンションであっても、住戸の間取りは複数存在します.
それは購入者の様々なニーズに対応するためであったり、法的な問題や構造的な問題によるものです.
規模が小さいマンションでも、少なくとも10種類以上の間取りがあるのが一般的です.
規模が大きいマンションになると100種類以上の間取りが存在することもあります.
しかし、モデルルームとして作られるのは、見栄えの良い代表的な間取り数種類です.
その為、購入を検討している部屋がモデルルームになっていない可能性が高く、その場合は他の部屋のモデルルームを参考にしながら購入検討する部屋をイメージする必要があります.
最も見栄えがする部屋がモデルルームになっている
先述したように、モデルルームは見栄えの良い代表的な間取りが数種類だけ作られます.
そして、それらは更にオプション盛り盛りの状態で作られます.
いわば最高に着飾った状態を見せられているということです.
その為、見た目の良さやその場の雰囲気に流されず、冷静に見極める目を持つ必要があります.
購入を検討するために必要なモデルルーム+α
注意点でもお話ししましたが、モデルルームは限りなく本物に近いが本物ではない為、モデルルーム単体から得られる情報だけでは不完全な部分があります.
そこで、その不完全を補うのが「間取り図」「パンフレット」「販売スタッフ」の3つです.
「間取り図」と「パンフレット」はモデルルームに行けば貰えますし、マンションの公式サイトから取り寄せることもできます.
「販売スタッフ」とはモデルルームに常駐している販売員のことです.
それぞれからわかることをザックリまとめると以下のようになります.
【モデルルーム】
・広さや高さのイメージ
・雰囲気
・使用される仕上げ材、住宅設備(キッチン、洗面台、UBなど)
など
【間取り図】
・購入を検討する部屋の間取り/広さ/寸法
・照明、スイッチの位置/種類
など
【パンフレット】
・共用部の仕様
・建物の全体的な仕様
・建物の立地
・コンセプト
など
【販売スタッフ】
・モデルルーム/間取り図/パンフレットからはわからないこと及びわかりにくいこと
・支払いに関すること
など
これら全てを駆使して部屋の正確な情報を読み取ることで、購入の検討をしていきます.
「モデルルーム」は購入検討する部屋と異なる部分があるため、参考程度に見るというスタンスが重要です.
一方で「間取り図」は購入検討する部屋そのものの情報です.
仮に「モデルルーム」と「間取り図」で異なる部分があった場合、正しいのは必ず「間取り図」の方です.
持ち物
見学当日の持ち物は以下のものがあると良いです.
【筆記用具】
気づいたこと、聞いたこと、測った寸法などを書き込むのに使います.
【メジャー】
見学していて気になった寸法(廊下の幅、キッチンの高さ、収納のサイズなど)を測るのに使います.
【カメラ】
全体の雰囲気や気になったところの写真を撮っておくことで後から見返すことができます.
【間取り図及びパンフレット】(※事前に取り寄せている場合)
事前に取り寄せていて、気になるところ等の書き込みをしている場合は持って行った方が良いです.
必ず確認する項目
それでは必ず確認する項目を見ていきます.
建物の部分ごとに項目をまとめ、重要度を★の数で示しました.
重要度の判断基準については、「見落としがち」だったり、「見落とした場合にダメージが大きい」と思うものを私自身の独断と偏見で重要と位置付けています.
【1】天井
天井の高さ(重要度:★★★)
【確認方法】
間取り図で数値を確認し、モデルルームで高さのイメージをつかむ
【注意点】
・階数や間取りの種類によって、天井高さも変わる場合がある
・「高さ方向」の情報は間取り図から読み取るのが難しいので見落としがち
・モデルルームではなく、間取り図の情報が正しい情報
【よくある失敗例】
「思ったより天井が低くて圧迫感がある」 など
仮にモデルルームの天井高さが購入検討の部屋の天井高さと違ったとしても、相対的に高さのイメージはつかむことができます.
リビングの天井高は2.4mが最低ラインです.できれば2.5m欲しいところです.
天井が下がっている範囲及び高さ(重要度:★★★)
【確認方法】
間取り図で範囲および数値を確認し、モデルルームで形状や高さのイメージをつかむ
【注意点】
・階数や間取りの種類によって、天井の下がっている範囲や高さが変わる場合がある
・「高さ方向」の情報は間取り図から読み取るのが難しいので見落としがち
・モデルルームではなく、間取り図の情報が正しい情報
【よくある失敗例】
「こんなに天井が低くなるとは思わなかった」
「こんなに天井がボコボコになっているとは思わなかった」など
部屋の真ん中に梁が出ている部屋を「ギロチン部屋」と言いますが、実際の面積よりも部屋が狭く見えるので要注意です.
天井があまりにボコボコなのも、見てくれが悪いので個人的にはオススメできません.
【2】窓
「高さ方向」のサイズ(重要度:★★★)
【確認方法】
間取り図の窓周辺に記載された記号を確認する.
出入りできる窓には「▲マーク」が表記されている場合が多いです.
販売スタッフに「この窓は床まで開いている窓ですか?」「出入りできる窓ですか?」と聞いてみても良いです.
【注意点】
・窓の幅方向のサイズは間取り図から読み取りやすいが、「高さ方向」のサイズは見落としがち
・窓によっては開かない窓(はめ殺し窓)もある
【よくある失敗例】
「バルコニーに出入りできる窓だと思っていたのにできない」
「思っていたより窓が小さい」など
細かな寸法というより「掃き出し窓」と「腰窓」のどちらなのかを認識することが重要です.
・掃き出し窓:床まで開口部になっている窓
・腰窓:腰ぐらいの高さまで壁になっている窓
ガラスが透明 or 不透明(重要度:★★☆)
【確認方法】
間取り図の窓周辺に記載された凡例を確認する
【注意点】
妻側(一番端に位置する)住戸の場合、周辺状況によってはプライバシーの関係でガラスが不透明になっている場合がある
【よくある失敗例】
「ガラスが不透明で開放感がない」
「隣の建物が近いのにガラスが透明なのでカーテンが開けれれない」など
正式には透明なガラスを「フロートガラス」.
不透明なガラスを「型板ガラス」と言います.
不透明と言っても光は透過するので部屋が暗くなることはありません.
遮音性(重要度:★☆☆)
【確認方法】
通常、設計段階で敷地内で騒音測定し、その結果に基づきガラスの遮音性を決めているので問題ないと思いますが、気になる様であれば販売スタッフに「窓の遮音等級」や「遮音の考え方」を聞いてみても良いでしょう.
騒音測定の結果に基づき遮音性を決めていても、外部の音を完全にシャットアウトできるわけではありません.
最も遮音性能が高いT-4サッシを使っていたとしても、線路に近ければ電車の音が聞こえることもあります.
断熱性(重要度:★☆☆)
【確認方法】
パンフレットで確認できますが、新築のマンションの場合は100%ペアガラスになっているので特に問題ないでしょう.
中古マンションの場合は、建てられた年代によってはペアガラスでない物件もあるので注意が必要です.
「樹脂サッシ」や「二重サッシ」などの高断熱な仕様もありますが、分譲マンションにおいてはまだ一般的ではありません.
【3】柱
サイズ(重要度:★★★)
【確認方法】
間取り図の表記を確認する.
【注意点】
・同じ間取りでも階によって柱サイズが異なる場合がある
・柱サイズが階によって異なる場合、間取り図が複雑になり読み取りにくい
【よくある失敗例】
「柱が思ったより大きくて部屋が狭く感じる」
「想定していたベッドが入らない」など
部屋の広さを表す○○畳という表記には、柱の面積も含まれています.
その為、単に数字だけをみて「6畳あるから大丈夫」などと判断すると危険です.
【4】壁
まとまった幅の壁面(重要度:★★☆)
【確認方法】
間取り図の縮尺に合わせて定規で測る.
細かな寸法を知りたいときは販売元に聞けば教えてもらえます.
【よくある失敗例】
「テレビボードを置きたいけど扉に干渉してしまう」
「まとまった壁面がないので小さいテレビしか置けない」など
テレビとテレビ台の大きさが合っていないと、視覚的に窮屈な印象になってしまいます.
仮に50インチのテレビを置く場合、テレビボードの幅は180cm以上あると視覚的にも窮屈さがなくバランスが良いです.
リビングであれば最低でも2m程度の幅の壁面が欲しいところです.
エアコン取り付け位置と配管ルート(重要度:★☆☆)
【確認方法】
間取り図を見て「エアコンの取り付け想定位置」と「クーラースリーブの位置」を確認する.
クーラースリーブとはエアコンの配管を通すために外壁に開けられた穴のことです.
クーラースリーブの「高さ方向」の位置は間取り図では確認できないので、販売スタッフに確認しましょう.
【注意点】
・配管ルートは部屋によって異なるので、モデルルームは参考にならない
【よくある失敗例】
「エアコンが思いのほか出っ張ってきて圧迫感がある」
「配管が室内をグニャグニャ這っていてかっこ悪い」など
なかなか共感してもらえないと思いますが、、
個人的にはエアコンの配管カバーがめちゃくちゃ嫌いです.
あのプラスチックのチープ感が、インテリアの雰囲気を台無しにすると思うからです.
例えるなら「めちゃめちゃお洒落な服を着ているのにチャック全開」くらいに残念です.
なので、個人的にはこの項目の重要度は★★★です.
全ての部屋でなくても、リビングくらいは配管が目立たないようにしたいです.
新築マンションの場合、完全に配管を隠すことは難しいと思いますが、できるだけ短く、目立たない配管ルートになる部屋だとインテリア的にも良いと思います.
戸境壁(重要度:★★☆)
【戸境壁とは】
各住戸の間を区切る壁のことです.
隣家と接している壁なので、仕様によっては騒音の原因となることがあります.
戸境壁の仕様には「乾式工法」と「湿式工法」の2種類あります.
簡単に説明すると以下通りです.
・乾式工法:軽量鉄骨の骨組みの両側に石膏ボードという板を貼り付けた壁
・湿式工法:鉄筋コンクリートの壁
基本的に遮音性が高いのは湿式の方ですが、乾式に比べて重たいという特徴があります.
その為、タワマンなどの大規模な建物では建物本体を軽量化するために乾式壁が採用されることが多いです.
【確認方法】
通常、パンフレットに記載があります.
販売スタッフに「戸境壁は湿式ですか?」と聞いてみても良いでしょう.
建物が軽くなることで構造的に効率的な設計となったり、それによりコストダウンになるというメリットがあります.
とはいえ、遮音性を考えれば、湿式であるに越したことはありません.
【5】床
二重床(重要度:★☆☆)
【二重床とは】
マンションの床を作る工法としては「二重床工法」と「直床工法」の2種類あります.
・二重床工法:コンクリートスラブの上に束と防振ゴム、パーティクルボードなどで二重床の下地を組み、その上にフローリング材を張る工法.
・直床工法:コンクリートのスラブの上に、直接フローリングなどの仕上げを張る工法.
分譲マンションの場合は基本的に二重床です.(建物高さ制限が設けられた敷地のマンションは、建物高さを低く抑えるために直床となっている場合もあります)
遮音性能としては二重床工法と直床工法で優劣はないと言われています.
(二重床は軽いものを落とした時の音を遮音する性能が高く、直床は重いものを落とした時の音を遮音する性能が高いという一長一短の特徴を持っているため)
【確認方法】
パンフレットに記載がありますが、簡単な見分け方としてはバルコニーに面した窓の下の面に立ち上がりがあれば直床と思って良いです.
性能的には優劣はないと言われていますが、
・視覚的にバルコニーまでフラットに繋がっていて欲しい
・直床工法で使われるクッションフロアのフワフワする感じが苦手
という理由で個人的には二重床の方が好みです.
【6】コンセント
位置と種類(重要度:★★☆)
【確認方法】
間取り図の凡例を見て1つずつ確認する
【よくある失敗例】
「テレビを置きたいけど近くにコンセントがなく、遠くのコンセントから延長コードを引っ張ってくるとカッコ悪い」
「ダイニングテーブルと天井照明の位置がずれてしまう」など
コンセントの位置によっては使いにくい家具レイアウトになってしまいます.
位置だけでなく差し込み口の種類(LAN・TEL・TV)も確認しましょう.
天井照明用の引っ掛けシーリングの位置も要確認です.
【7】収納
収納率(重要度:★☆☆)
【収納率とは】
床面積に対する収納部分の面積の割合のことです.
10−12%が一般的と言われています.
【確認方法】
販売元に聞けば教えてくれます.
【注意点】
・収納率は面積比であり体積比ではない
・その為、仮に同じ面積比だったとしても収納容量的にはバラつきがある
設計段階でどんな人が住むのかわからないマンションは、一般的な人が一般的な暮らしをできることを想定して設計されています.
それは販売元がこれまで多くのマンションを作ってきた経験に基づくものです.
もし、収納が足りないと思うのであれば一般的な人より持ち物が多いのかもしれません.
収納以外の部分で特に問題がないのであれば、持ち物を断捨離したり、レンタル倉庫を借りるという選択肢もあります.
【8】水回り
【確認方法】(共通)
使い勝手をモデルルームで確認し、オプションや細かい仕様はパンフレットや販売スタッフに確認しましょう.
キッチン(重要度:★★☆)
【確認事項】
・使い勝手(シンクの高さ、収納の容量及び取り出しやすさ、水栓、コンロ、レンジフードなど)
・食洗機、ディスポーザーの有無
・オプション(シンクの高さ、天板の色、カップボード、水栓、コンロ、レンジフードなど)
シンクの高さが合わないと料理がしにくかったり、肩こりや腰痛の原因にもなるため慎重に検討しましょう.
ユニットバス(重要度:★☆☆)
【確認事項】
・サイズ
・オプション(ミラー、シャワースライドバー、ガラス扉、ミストサウナなど)
・給湯器の性能(自動たし湯、自動保温、追い焚きができるかなど)
ファミリータイプ(70〜80㎡程度)のマンションでは、「1418」サイズのユニットバスが使われるのが一般的です.
「1418」とはユニットバスの内側のサイズが140cm×180cmのサイズということです.
洗面台(重要度:★☆☆)
【確認事項】
・使い勝手(三面鏡、収納の容量など)
・オプション(洗面台の高さ、モザイクタイル張りなど)
チャイルドミラー(三面鏡の下のミラー)は水滴が飛んで水垢が目立つので、地味に掃除が大変です.
モザイクタイル張りのオプションがあれば採用することをおすすめします.
トイレ(重要度:★☆☆)
【確認事項】
・使い勝手(独立型手洗い器、自動開閉便座、自動洗浄便座、自動照明(人感センサー)など)
・オプション(ペーパーホルダー、タオル掛け、手すりなど)
【9】オプション
モデルルームで採用されているオプション(重要度:★★☆)
【確認方法】
オプションの部分には「オプション」と記載されたシールが貼ってある場合が多いです.
ただ、オプションと標準仕様の境目があいまいな場合もあるので、販売スタッフに聞いてみるのが確実です.
【注意点】
・基本的にモデルルームはオプション盛り盛りで作られている
・「どれがオプション」で「どれがオプションじゃないのか」を見極める必要がある
【よくある失敗例】
「モデルルームを見て気に入った仕様が実はオプションで、入居した部屋には付いていなかった」など
選択できるオプション(重要度:★★☆)
【確認方法】
・販売スタッフに選択できるオプションリストをもらう
・現物サンプル(フローリングや建具の色など)がある場合は見せてもらう
【注意点】
・「なにがオプションとして選択できるか」を把握する
・選択できるオプションが「有償なのか」「無償なのか」を把握する
【よくある失敗例】
「同じマンションなのに、他の部屋のキッチンの方が自宅のキッチンよりも華やかに見える」など
【個人的におすすめのオプション】
・キッチンカップボード
・グースネック水栓
・コンロアップグレード
・レンジフードアップグレード
近年はリビングとキッチンが一体の空間となったLDK(リビング・ダイニング・キッチン)という間取りが主流となっています.
キッチンは常にリビングから見える状態となるため、少しお金をかけて見栄えを良くすることで満足度が格段に上がります.
【10】共用部(住戸以外の部分)
日常的によく使う共用部の位置・動線(重要度:★☆☆)
【確認事項】
エントランス、エレベーター、ゴミ置き場、メールコーナー、駐車場、駐輪場などの日常的によく使う共用部の位置及び動線
【確認方法】
共用部の平面図を見て位置関係や動線を確認する
【よくある失敗例】
「駅から遠い位置にエントランスがある為、駅までの所要時間が予想以上にかかる」
「エレベーターホールが近いので、自宅前の人通りが多く気になる」
「ゴミ置き場が遠くてゴミ捨てに行くのが億劫になる」
「駐車場が近くて車の音が気になる」など
エントランスの鍵の種類(重要度:★☆☆)
【鍵の種類】
エントランスのオートロックを解錠する為の鍵の種類として以下の2種類があります.
・ノンタッチキー:鍵をセンサーにかざして解錠するタイプのキーシステム.
・ハンズフリーキー:鍵を携帯しているだけで解錠することができるキーシステム.わざわざ鍵を取り出す必要がないので、荷物を持っている時などは特に便利です.
どちらの鍵を採用しているかはマンションによってまちまちです.
【確認方法】
通常、パンフレットに記載がありますが、販売スタッフに聞いてみるのが確実です.
ノンタッチキーが標準仕様で、ハンズフリーキーをオプションで選択できる場合もありますので、その場合はハンズフリーキーを選択することをオススメします.
セキュリティの方法(重要度:★☆☆)
【確認事項】
・セキュリティの数(多重ロック)
・管理体制など
【確認方法】
通常、パンフレットに記載がありますが、販売スタッフに聞いてみるのが確実です.
共用施設(重要度:★☆☆)
【確認事項】
・共用施設の有無(コンシェルジュ、ラウンジ、コワーキングスペース、ゲストルーム、パーティールーム、プール、ジム、トランクルームなど)
・共用施設の利用規則
【確認方法】
販売スタッフに聞いてみましょう.
共用施設が充実していると便利で魅力を感じますが、その分維持管理コストがかかることを忘れてはいけません.
ペット関連(重要度:★☆☆)
【確認事項】
・ペットに関する規約(管理規約やペット飼育細則など)
・足洗い場の有無
【確認方法】
販売スタッフに聞いてみましょう.
【よくある失敗例】
「体長が規約違反となるため、飼おうとしていた犬種が飼えなかった」など
飼育可能なペットについての決まりはマンションによって様々(種類・体長・体重など)です.
駐車場/駐輪場関連(重要度:★★☆)
【確認事項】
(駐車場)
・入庫可能な車のサイズ
・設置台数と設置率
・抽選方法
・料金
・来客用駐車場の有無
・シェアカーの有無など
(駐輪場)
・1世帯あたりの駐輪場割り当て台数
・抽選方法
・料金
・サイクルラックの規格
(電動自転車はタイヤの太さや重さ的に駐輪できない場合があるため)
・シェアサイクルの有無など
【確認方法】
販売スタッフに聞いてみましょう.
【よくある失敗例】
「駐車場の抽選に外れてしまい、今所有している車を手放さなければならなくなった」
「駐輪場が1世帯に1台しか割り当てがなく、子供の自転車を玄関前に置いている」など
さいごに
今回はマンション購入前に必ず確認すること【モデルルーム編】をご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?
さいごにポイントをまとめましたのでご確認ください.
モデルルーム+αで総合的に判断する
モデルルーム単体から得られる情報だけでは不完全な部分があります.
モデルルーム、間取り図、パンフレット、販売スタッフから得られる情報を総合的に判断する必要があります.
正しいのは間取り図
モデルルームは購入検討する部屋と異なる部分があります.
一方で間取り図は購入検討する部屋とイコールです.
「モデルルーム」と「間取り図」で異なる部分があった場合、正しいのは必ず「間取り図」の方です.
「絶対に後から変更できない部分」は確実に押さえる
例えば、キッチンの水栓や壁紙の色が気に入らなければ、最悪、後からでも交換することができます.
しかし、柱が邪魔だからといって削って小さくすることはできません.
また、窓が小さいからといって大きいものに付け替えることもできません.
★★★の項目はそういった意味で重要度を高く設定しています.
見学の際は確実にチェックするようにしましょう.
わからないことは販売スタッフに
間取り図やパンフレットを見ても、図面を見慣れていなかったり、専門用語が多かったりして理解できないこともあると思います.
そのような時は積極的に販売スタッフに確認しましょう.
家に帰ったら復習
モデルルームに行くと華やかな雰囲気に飲まれて冷静な判断をするのが難しくなります.
その場で買う気になってしまう人もいるでしょう.
ですが、家に帰って冷静になった状態で当日の復習をしましょう.
間取り図に家具を配置してみたり、返済計画を見返したり、ネットの口コミをみたりすることで何か問題に気づけるかもしれません.
予習できると尚良い
間取り図やパンフレットはマンションの公式サイトから取り寄せることができます.
事前に目を通しておくと、当日抜け目なく見学できると思います.
この記事を読んでいただくことで、マンション購入後に「こんなはずでは..」と後悔することがなくなれば幸いです.